「お前がだめなわけじゃない」

 皆がそう言う。しかし,仕事や研究でだめな成果を出し続けてきたし,それは共通了解である。また,「これこれの理由でだめじゃない」という根拠のある説明を聞いたこともない。その結果,私はだめでありつづけ,だめな成果を出し続けることを止めることができない。

 その結果人が怖くなった。根本的なところで食い違っている。私には親も資産もない。だから能力を発揮して生きていくしかない。それができていないことに非常に危機感を感じる。しかし人はそれを覆い隠そうとする。人同士が安易に互いに認め会えるのは,恵まれているからだ。私はその輪の中にはいない。

 このようなことを闇雲に吐き出してもどうにもならない。説得的に論じないといけない。