高速道路としての大学の裏で、埋もれていく研究

学歴とは、まさに梅田望夫の言うところの「知の高速道路」だからだ。

高速道路だけあって、目的地がはっきりしていて、かつそこにインターチェンジがあれば迅速にそこにたどり着くことが出来る。裏を返せば、インターチェンジから遠い場所には、あいかわらず下を通っていくしかない。

中卒のオレが学歴について語ってみる - 404 Blog Not Found
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51055299.html

なんかこういう大学観を見ると悲しくなる。一応情報工学のメインストリームに疑問を感じて、工学隣接分野の辺境(偏狭)で、普通の人はまず関連性を見つけられないところにいる人間として。


はっきり言うと、大学のカバーする分野で高速道路がきちんと敷かれている場所は意外に少ないし、欧米で既に高速道路がしかれており、当然のようにその能力を要求されるようなことでも、国内では色物扱いされたりする。例えば、この事例とかも、

日本企業が手掛けた民族誌学の研究が注目を集める
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071012/140558/


欧米では既にメインストリームの一部となりつつあり、AやらGやらの基礎的な考え方となっているが、国内で何か言おうものなら変な人扱いとなる。まあ最低でもこれから5年はかかるだろうな。


ついでに全然関係ないが、はてなが「はてなクラブ」を始めたそうだけど、この辺の研究を使って観察するとすごく面白いと思うよ。


そういう分野を大量に抱えている現状で、大学が「高速道路」だって?高速道路として辛うじて機能している部分でも、ブラック企業の大量採用の食い物じゃないか。


と、ここまで書いた段階で言いたいことは比較的ないし、高速道路にのるのがいいルートとは限らないことについても同意している。また、学歴なんて意味がないという考えには賛同できるが、そういう現状だからこそ、大学で埋もれた研究を探してどんどん持ち込むことも重要だと思うんだよね。とすると、ブログに書くのをサボるのをやめようという話だな。