私の VTuber ムーブメントとの付き合い方

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注:この記事は本来公開したくないセンチメントも含んでおり,一回公開を撤回した。しかし,私は現在ウイルス感染で隔離状態にあり,人生の機会をいくつか逃し,「死ぬとは」と常に考えている。以下に書かれているのは私のここ1年の生きた記録であるのであらためて公開する。

↑のTogetterを読んで,私は平和な世界にいるが,ガラが悪いところはあるし,まあこんな感じのところもあるんだなと思った。

と同時に,私が心から平和だったかと言うとそうでもないし,いくらかの負い目もある。そのあたりについて,落ち着きつつあるので少し話そうと思う。

当時私が関わっていた界隈で,近からず遠からずな距離に「に○○ら」という方がいた。彼は正直に言って強いオタクだし,その点で尊敬はしていた。一方,オタクに馴染みきれずいろいろやっている私とは合わないだろうという感じで距離をおいていたというのがある。

氏は「ねこます」氏の記事で話題になったこともあり,初期のにじさんじと交流があったようだ。それをみながら,なんというか私の悪い傾向で,劣等感が芽生えてしまった。まあ私はこのムーブメントに乗りたかったが,社会などいろいろな言い訳があり乗れなかった人間である。氏は輝いていた。

「委員長」が各所で取り沙汰されていたときのにじさんじは飛ぶ鳥を落とす勢いで,少なくともVを追う人なら誰でも話題にはしていたと思う。実際にじさんじは面白そうではあった。しかし,推したとしても私は単なる推しで,恐らく氏に劣等感を感じ続けて楽しめないのではないかというのがあった。

そんな時期,アイドル部の配信が始まった。私は飛びついた。「あのシロちゃんのところから出てきたんだったら面白いに決まっている」。実際に自分の肌に合っていたし,忙しかったので生を全部見るほどではなかったがそこそこにのめりこんだ。その1つの原因としてにじさんじから逃げたかったというのは否定できない。

そして時は経ち,2018年12月のアイドル部REALITYコラボでMinecraftに関心を持った。Minecraftブームにも当時乗れなかった(仕事がなく,動くスペックのPCを持っていなかった)ので,いろいろ試行錯誤していた。MinecraftJavaAndroid3DS,Switch版を買った。

それとは特に関係なく,ニコニコ動画で「RTA」キーワードで出てくる動画を10年以上追っているのだが,その網にベルモンド・バンデラスのMinecraftでのダイヤ掘り動画の切り抜きが引っかかった。元の配信を見たら,彼は面白かった。そしてにじさんじ所属だった。とうとうこの日が来たかと思った。

しばらく追っているうちに,にじさんじがもはや1年前とは全く違うものだということがわかってきた。そして私も1年前とはいろいろ変わってきた。「に○○ら」氏はすでに天の上の存在になっていた。もう推さない理由がない。結局,現在はにじさんじ,アイドル部問わず好きな配信を適度に見ている。hPaにも行ったし,ニコニコ超会議のbilibiliブースのにじさんじイベントにも行った(バーチャライブは観なかった。「委員長」への忌避感はまだあった)。個人勢を追おうと言われた時期もあったが,企業と比べて距離が近くてできなかった。人が怖かったのだ。そこはVもリアルも変わらない。

いずれにせよ,単なる推しである以上,企業の方針がどうとか,V本人がどうするかとかに口をだすのは無粋だと思っている。これはあくまで私の考えで,ただ観るだけの人,コメントで皆と楽しむ人,ファンアートを描く人,現地に行く人,そして批評する人やアンチ,良くも悪くもいろいろな関わり方はあると思う。ただ,私が平和で楽な世界にいるのは,微妙な感情とバランスの上で成り立っているというのは常に感じている。

以下追記

さて,対立するにせよしないにせよ,人々のTwitterなどでの人付き合いの仕方の潮流が変わってきている気がする。人単位で継続的にウォッチしたり交流するというより,物事単位で現在面白いことをアウトプットしている人間をフォローして,つまらなくなったらすぐにフォロー解除するというか。YouTubeのチャンネル登録に近い付き合い方に変わりつつあるように思う。

その意味で,VTuberは「都合が良い」。距離のとり方を本当に自由にできる。VTuberの人格やあり方について取り沙汰されることも多いが,それと同時に私達と人の距離のとり方も変わってきたという面も無視できないと思う。その意味で,「に○○ら」氏への人間的な感情で「都合よく」推し始めたアイドル部から,頃合いを見て「都合よく」推し始めたにじさんじに移って,楽しんでいるというのは,ある種そのような新しい人付き合いの仕方を学んだようにも思う。それが良いのか悪いのかはしらないが。