京大英単語

京大・学術語彙データベース 基本英単語1110

京大・学術語彙データベース 基本英単語1110

そろそろACMのCHIのAbstを100件ほど読んでいて、気が狂いそうになりながらも辞書を引かずに読めるくらいに慣れてきているので、単語帳とかには比較的興味がないのだが、京大が出しているということで買ってみた。私は、初めて百万遍に足を踏み入れた瞬間に、京大を心のふるさとと決めた人間である。ちなみにその1回しか行ったことがない。
というのは置いといて、この単語帳、学術誌や論文をもとにコーパスを作っているせいもあるが、当たり単語が非常に多い。前半の「文系・理系共通語彙」は、「あー、こんなのネットのニュースとかブログ、フォーラムでは出てこないけど、学術書や論文だと腐るほど出てくるなー」ってのばかり。だから、中学で単語帳を放棄して、高1で文法だけで偏差値82あったが、単語力のなさがじわじわ効いて52まで落ちた俺でも、ほとんどが見覚えのある単語だった。もっとも、だから捨てちまえというわけではなく、私のような読み方をしていると「だいたいあってる」けど、40%くらい間違った理解などをしている単語が多いので、ぱらぱらめくって確認するのには非常に良い。
あとは、久しぶりにライターらしく「これは買いか?」という質問に答えてみる。正直、洋書や論文を読んでない人間が、これを読めば読めるようになるかというと、そんなわけはない。しかし、電子辞書を引きながら、専門的な洋書を読んでいると、自然にだいたい出てくる単語ばかりである。ということで、これは勉強には向いていないと思われる。つまるところ、単語を覚えるのも、本を読むのも目的にするのではなく、あくまでリファレンス用途がいいんじゃないか。例えば、あるわからない英単語があったとして、俺たちゃネイティブじゃないから、一般用語か専門用語かわからんわけだ。そういうときに、これを引いてみる。出てきたら一般用語。出てこなかったら専門用語。そんな区切りができたら、「覚えるべきかそうでないか」などの判定ができたり、様々な分野の書籍を読む場合でも柔軟に対応できたりする。
ちなみに、後半の「文系共通語彙」「理系共通語彙」はいらん。理系だと有名な研究者一人につき一単語ある感じだし、文系だと非常に普通な単語に極めて深い検討がされていたりするのだが(ぱっと思いついたのがGoffmanのface概念)、この規模じゃ無理。